AQUA Green Soil Co., Ltd.

佐賀 建設新聞 処理水を緑農地還元 造園業者も剪定クズの堆肥促進に

  平成14年6月17日

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 佐賀市南部の農業集落排水事業「元相応地区」の処理場では、放流前の高度処理水を有機農業や畜産業者、造園業者などに分け与え、処理水に残る微生物が脱臭効果や堆肥化に効果があると口コミで評判が広がっている。

 元相応地区の農業集落排水処理事業は、佐賀市で始めての農業集落排水処理事業として平成12年3月末に供用開始。計画戸数54戸で、現在24戸が接続。佐賀市下水道課によると、施設が小規模で、処理場周辺に住宅があることから、@汚泥の脱臭A電気使用量の節約B汚泥処理費の軽減−を主眼に処理場を建設したという。

 特に脱臭化には、同市職員の合併処理浄化槽の事業での経験から、力を注ぎ、
処理場の設計を叶環境研究所に委託。同社の特許による汚泥改質槽を採用し、槽内の有明海の葦やヨシなどが混入した有明海の干潟の泥(乾燥土壌ペレット)を一部、ばっ気槽に戻し、24時間後、その処理汚泥を流入口から再び循環させる仕組み。

 佐賀市では、供用開始1年後の昨年4月から放流前の処理水を無料で希望者に分配しているが、現在では口コミで広がり県内各地や田主丸など福岡県近在の農家や家庭菜園用、造園業者らが車の荷台に水タンクを乗せ毎週通っている。塩田町の畜産農家の男性は「畜産農家にとって尿処理は死活問題。工業用の脱臭剤もあるが、経済的に高価で高価も部分的。是非、他の市町村でも試みるべきでしょう」と話す。

 また、佐賀市内の造園業者は、剪定後の樹木クズを堆肥化し、樹木の肥料としているが、処理水を混ぜると、堆肥化が短期間で出来るという。

 また、取材当日は、東背振村の町会議員も視察に訪れ、市担当者から説明を受けた。

 建設リサイクル法も施行されたが、下水道事業の循環処理も下水道の事業効果の面から今後の架台となるのは必至。佐賀市では、農業集落排水事業の2地区目として本年度から蓮池地区に着手したが、同地区の処理場でも同様のシステムの採用も検討する。

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200901

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